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2月25日(水)に第25回Lisp Meet Upが開催されました。全16名の方にご参加いただけました。 参加者のみなさん、お疲れさまでした。
イベントページ: https://atnd.org/events/62568
今回は4件の発表が予約されていたので、通例となっている参加者の自己紹介は省き、主催の挨拶の後はすぐに発表が開始されました。
packageを局所的にuseするための自作ユーティリティWITH-PACKAGEについてのお話でした。Common LispではREAD時に各シンボルのホームパッケージが決まってしまうので、useしていないパッケージのシンボルをある静的な範囲でパッケージ修飾せずにアクセスするには何らかの工夫を要します。WITH-PACKAGEではマクロ展開時にシンボル名を根拠にインターンし直すことでこの問題に対処しています。
発表者がご自身で実装中の高速なHTTPサーバ:Wooについてその設計や現状についてのお話でした。WooはNode.jsよりも高速なHTTPサーバとなることを目標に開発が開始され、これを達成するためのアーキテクチャの選定、使用した既存ライブラリ、新規に開発したライブラリなどについて詳細に説明していました。既存のHTTPサーバのアプローチやライブラリの問題点についても触れていて、とても充実した内容でした。 なお、当初の目標は既に達成され、現在はすべてのHTTPサーバよりも高速なHTTPサーバとなることに目標が変更されたそうです。
発表者ご自身が研究・開発中のプログラミング言語Egisonについて紹介がありました。Egisonは幅広いデータ構造に対しパターンマッチを記述できる言語で、そのパターンの記述能力は既存の言語を上回るものです。パターンマッチがプログラミング言語においてなぜ重要と考えられるか、といった言語の設計についてのご自身の考えや日本および世界でのEgisonの盛り上がりについても言及されていました。
以下の公式ページは詳細な説明やチュートリアル、Egisonを簡単に試せるインタプリタなどを備えています。
発表者がご自身で実装中のCommon Lisp製の8bit PICマイコン用のネイティブコンパイラ:PICについてのお話がありました。PICマイコンの大まかな仕様や使い方に始まり、ホスト言語のベースとなったMinCamlの紹介、そしてネイティブコンパイラPICの説明とデモがありました。
時間が押していた関係で最後が端折り気味になってしまいましたが、次のCommon Lisp回であるLisp Meet Up #27にて続きをお話ししていただけました。